沖縄もずく丼・ナムルサラダ・中華スープ・牛乳・杏仁豆腐
沖縄もずく丼に韓国料理のナムル、そして中華スープと綺麗に別物の3品が並ぶとそこには「?」が浮かぶ。
…どこの国のメニューなんだこれは。僕は今どこの国に連れていかれてるんだ!
日本海の真ん中にぷかりと漂う自分を想像すると少し眠くなる。と、そんな気持ちでまずはワカメの浮かんだ中華スープを一口すする。暖かなため息を吐かずにはいれない。
そしたら本命、もずく丼が軽快にトロトロトロ。間にナムルがシャキシャキシャキ。海藻ともやしのテクニカルで甘酸っぱいメロディに相槌を打っているとそこで「はっ!」とする。
なぜ僕はこれら3品を「別物」と勘違いしていたのだろう?
だって沖縄・韓国・中国は古代から交流の盛んだった関係だ。二千年前の中国人も沖縄にものを売りに行った帰りにはもずくを食べただろう。日本の知らないところで三国はずっと互いの文化を共有し、うまいうまいと褒めあっていたのだろう。かのペリーも(日本以外の)東アジア料理が大好物だったと言う。
しかし僕らは食べログのジャンルが「沖縄料理」、「韓国料理」、「中華料理」と綺麗に分けられているから、という理由でこれらを「別物」と思ってその繋がりを見失う。「分ける」ことで得られる分かりやすさより、「混ぜる」ことで得られる甘酸っぱい出会いを大切にしたい。
と、そんなところに中華からの助っ人、「杏仁豆腐」が登場。
ほんのり甘い口で午後の授業に臨めば、きっと互いに掛け合う言葉も自然と優しくなるだろう。
ごちそうさまでした。
※この度より憧れのランチをレポートする一役に任命されました。まだまだ 西も東も分からぬ若輩者でございますが、「敬和ランチらしさ」を少しでもお伝えできるよう努めてまいります。皆様どうぞ、よろしくお願いいたします。
(A・H)