2019年11月29日金曜日

今日のランチ(2019.11.29)

シーフードカレー・生野菜サラダ・スープ・牛乳・プリン

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 大人になったら、寒い朝でもスッと、サッと起きられるようになるのだと思っていた。母も祖母も、どれだけ寒い朝であろうと、私がようやく起き出してきた時には朝ごはんの準備に取り掛かってくれていた。父が寝坊して仕事に遅刻している姿も見た記憶がない。

それなのに。今朝もぬくぬくの布団から抜け出せずにいた。ゴロゴロしては、時計をチラリ。「あぁ、1分進んでる・・あれぇ、2分も進んでる・・」この繰り返し。途中、時計に示された数字が信じられなくなり、カーテンをちょっとだけめくって本当に朝なのか確かめてやろうと思った。腕だけを布団から突き出し、ふぁさっと1回。「うはぁ、眩しい。残念、朝なのか」もう1度布団にくるまろうとしたけれど、止まってしまった。はて、なんでこんなに眩しいんだ?今度はシャッと全開に。目に飛び込んできたのは白銀の世界!に一瞬見えたけれど、隣のお家の屋根にうすーく、でも確実に積もった雪だった。一気に眠気が吹き飛んだ。新潟での生活もなんだかんだ7年目。それでも雪のない街で育った私は、嬉しくなってしまう。

 

 今日のランチはシーフードカレー。どんなに寒い朝でも、スッと起きてサッと準備に取り掛かれるように成長して、大人になりたい。でも、ランチがカレーだったら、いつまでも少年、少女の心を忘れずに喜べる大人でもいたい。変わっていくことと、変わらずにいること。どちらも大切に。どちらにも感謝したいと思った。



2019年11月28日木曜日

今日のランチ(2019.11.28)

ごはん(ふりかけ)・つくね焼・もやし胡麻和え・味噌汁・牛乳・シュークリーム

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 日々、時間が経つのは早いなあ、と感じます。

 高校では部活に打ち込み、合宿や大会にもたくさん出て、あっという間に大学進学を考える時期になりました。怪我やブランクに悩まされ苦しかった時期もあります。しかし、自己記録の更新、レースで勝てたことは最高の思い出です。大学4年間もあっという間に過ぎていきました。部活に打ち込んでいた時期もあるし、目標がなくなってただ淡々と過ごす毎日もありました。教員を本格的に目指すようになってからは授業にも身が入り、教育実習では多くの学びがありました。敬和で働くことが決まり、引越し、その他の手続きでバタバタしていた3月が懐かしいです。

 

 苦しい時期はとてつもなく長く感じます。そんな中でも時々嬉しいことや楽しいことが舞い込んできます。そういうことは大抵、一瞬の出来事のように感じます。しかし、過ぎてみればすべて思い出だし、苦しいことも楽しいことも過去になってしまいます。敬和で働いていて、一番時間が短く感じるのはランチの時間です。つくね焼は美味しくてあっという間に食べてなくなってしまったし、お味噌汁だってお変わりしたけど一瞬でなくなってしまいました。食いしん坊ですね。午後もお仕事頑張れます。

(I.Y)



2019年11月27日水曜日

今日のランチ(2019.11.27)

スパゲティミートソース・生野菜サラダ・牛乳・ココアマフィン

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 敬和に来て変わったことがあります。それは弱さをさらけ出せるようになったということです。敬和に来る前の私は、弱い姿は人に見せてはいけないもの、弱音は吐いてはいけないものと思っていました。どんなことがあっても元気で明るい姿を見せ続けることを意識していました。確かに人前に出る者としては、元気がなく暗い姿を見せることはあってはならないと思いますが、無理をし続けるとどうなるのかは想像がつきます。

 

 なぜ弱さをさらけ出せるようになったのか、身の回りの様子を見てみると、気付くことがあります。それは弱さを持った人たちが自分の弱さに正面から向き合っているということ、一緒に向き合い支えてくれる人が近くにいるということです。さらに弱さを克服しようともがく姿を目の当たりにすると勇気をもらえます。

 

 弱さをさらけ出すことは恥ずかしいことではありません。気付いてくれる人、話を聞いてくれる人、支えてくれる人がいるからこそ、私は変われたのだと思います。甘えてばかりもいられませんが、周りの人に頼りながらやっていきたいと思います。

 

 「先生、今日は少し元気がないですねえ。」「いや実はね、体重が3kgも増えてランチを左手で食べてるんだよ。本当はもっと食べたいのになあ。」生徒は私の表情や様子を敏感に察知してくれます。こういった話は授業よりもよく聞いてくれるので、ついつい話してしまいます。

 

 本日のミートソーススパゲティも左手でゆっくりいただきました。

(S.KⅡ)



2019年11月26日火曜日

今日のランチ(2019.11.26)

ごはん(ふりかけ)・酢豚・中華スープ・牛乳・杏仁寒天

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 先日,何気なくテレビを見ていたら「人は1日に何回選択を迫られて,決断しているでしょうか。」ということが話されていました。皆さんはどう思われますか?朝からの自分を省みてみると,今日は寒いと聞いたので,上着を着ていこうという選択や,ちょうど洗濯し終わったカーディガンがあるから洗濯し終わったカーディガンを着て行こうという選択,そして,当然敬和に行こうという選択・・・100回くらいかなと思いました。しかし,テレビによると,どうやら,6万回だそうです。驚きです。とても細かいところで選択と決断を繰り返し生きているのだなと感じさせられました。

 今日は,3時間目のチャイムが鳴ったタイミングで,ランチを食べるという選択をし,友愛館へ向かうという選択をし,手を洗うという選択をし,どちらのランチの列に並ぶかを選択し,ごはんを小盛りにするという選択をし,分量の観点から中華スープを取らないという選択をし,座席を選択し,お盆の中でいつもの配置にお皿を置くという選択をし,ランチをいただきます。まずは,牛乳を飲むいう・・・。1日に6万回の選択をしているのかも知れないと実感させられました。ほとんどが選択の連続です。そう考えるとランチを食べて「おいしい。」と感じたあのひと時は,無数の選択から開放された貴重な一瞬だったのかもしれません。

 今日はこういったランチレポートを書こうという選択をしてみました。間違った選択だったかもしれません。それでも,午後からがんばります。

 

 

 

 という選択をします。

(Nm³)



2019年11月25日月曜日

今日のランチ(2019.11.25)

炊き込みごはん・サバ西京焼・小松菜おかか和え・きりたんぽ汁・牛乳・アップルパイ

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 きりたんぽは、完全食だと思っている。

 肉も、米も、野菜も入っていて、そこに熱々のスープが調和する。この一杯で全てが満たされる、そんな完全無欠の料理だ。

 そしてきりたんぽは、郷土性を強く意識させられる。これを飲むとイメージされるのは、鉛色の空と冷たく吹きぬける風。田舎の田んぼと曲がりくねった道である。茅葺の屋根は茶色く、どこからか動物の鳴き声が聞こえる。私自身の故郷では全く無いのだが、一瞬そこが原風景であるかのような錯覚を覚えさせる、それがきりたんぽだ。

 いい意味での土くささ。それが抜けきった灰汁の無い都会もいいが、でも心のどこかでそんな風景を探しているのかもしれない。汁を飲んでいると労作終わりの生徒たちが外を歩いている。今時珍しい、土くさく、自然の力を身体に蓄えた、泥に咲く蓮の花たる高校生たちだ。

(M²)



2019年11月22日金曜日

今日のランチ(2019.11.22)

ごはん(しそひじき)・五目厚焼玉子・ほうれん草煮浸し・味噌汁・牛乳・みかん

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 生徒指導を長らく担当している。そろそろ体もガタがきて、若い者に引き継ぎたいのだが、様々なしがらみで急には変わることが出来ないらしい。昔は、若さゆえのイケイケどんどんの指導をしていたが、失敗も少なくない。幸い、理解のある保護者の皆様と、物分りの良い生徒、献身的な同僚に恵まれ、なんとかここまでやってこれたと思っている。

 

 だが、これからの先行きには不安を覚えている。高度情報化社会、急激な国際化、新自由主義と政治が教育へ介入してくる恐怖。理非を持って話が出来ない人たちが増え、目の前の生徒が、学びから逃避するのを止められないでいる現実。工業製品を作るような教育に傷つき、不良品扱いされた生徒の傷をどこまで癒せるか。不安と悩みは深い。

 

 先日、山形県のキリスト教学校に個人的に数名の仲間と伺った。生徒が牛を豚を鶏を飼い、野菜を育て、教師と共に作った窯でくるみの入ったパンを生徒が焼いている。全寮制ながら、自ら逃げ出す生徒はいないそうである。図書館で一人、教室で一人、生徒がてんでばらばらに各々の活動に勤しんでいる。「点呼は何時ですか?」という問に帰ってきた答えに驚いた。「点呼はないですねぇ」

 

 ご案内頂いた礼拝堂の正面に十字架は無く、代わりに「畏神不恐人(神を畏れて人を畏れず)」と書かれた小さな額が掛けてあった。小さな額から大きな声で「オマエは何を畏れるのか」と問われた気がする。キリスト教学校にいながら、そのことを忘れ、不安・恐れを抱いていたのである。どこに立つべきか、自らを戒めた訪問であった。

(S・K)

 

「主を畏れることは知恵の初め」(箴言 1章7節)



2019年11月21日木曜日

今日のランチ(2019.11.21)

きのこピラフ(グリルチキンのせ)・野菜スープ・牛乳・パインヨーグルト

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 私はクラゲが好きです。特別クラゲに関して詳しいわけではありませんが、水族館に行き、クラゲの展示コーナーに行ってボーっと眺めている瞬間は癒されます。もともと水族館が好きで、クラゲを好きになったきっかけはドラマだったかもしれません。このちょっとしたきっかけで私のクラゲ好きが徐々に大きくなっていったように思います。

 クラゲには2種類いるそうです。刺胞動物門と有櫛動物門。刺胞動物門は「刺胞」という毒針を持つのが特徴で、イゾギンチャクやサンゴも同じ刺胞動物門です。有櫛動物門は体の表面に細かい毛(繊毛)が並ぶ「櫛板」が特徴で刺胞はありません。専門的には「クラゲ」は刺胞動物門で、有櫛動物門のクラゲは「クシクラゲ」と呼ばれているそうです。…難しいのでよくわかっていません。ようするに刺すか刺さないかの違いだと思っています。

 クラゲが大好きなので、山形にある加茂水族館には2回行きました。メインであるクラゲの大水槽の前にはソファが並んでいるのでそこでボーっとします。その時間が好きです。家で飼育できないかと何度も思いましたが、飼育はなかなか難しいようです。

 

 適度な水流    …それぞれのクラゲに適した水流にする必要がある

 水変えのタイミング…定期的に交換する必要があるのでタイミングが重要

 適切な餌の量   …少ないのは良くないが、多すぎると食べきれず水が汚れる

 

 なかなか家では管理が難しそうです。全く家で飼育できないわけではないようですが、どの条件が欠けてもクラゲは元気でいてくれません。

 

 今日のランチはきのこピラフにグリルチキンがのせてありました。少し薄味のピラフにはハーブの効いたチキン、さらに野菜たっぷりのスープ、デザートにさっぱりとしたパインヨーグルト。このどれかが欠けていると今日のランチはバランスが取れません。今日も満腹、美味しかったです。ご馳走さまでした。

(I.Y)



2019年11月20日水曜日

今日のランチ(2019.11.20)

ソフト中華麺(味噌野菜スープ)・シューマイ・ぜんまいナムル・牛乳・バナナ

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 授業中いつも真面目にノートをとり、間違いを恐れず積極的に発言をしてくれる生徒がいる。彼はそのクラスの中心的な人物で、みんなが答えられないときも彼に聞くと真剣に考えて答えてくれる。そんな彼は最近ノートとは別に何かを書いている。気になったので見せてもらった。見るとルーズリーフにグラフのようなものが書いてあった。「これは何のグラフ?」「これは先生のテンションのグラフですよ。」よく見てみるとジグザグしている。何か出来事があるたびにその時間と出来事の記録がされていた。私自身は一定のテンションで授業をしていたつもりが、こんなにも上がり下がりがあるのかと新鮮だった。今日一番グラフの高くなっている所を見てみた。

 

 11:52 ランチの献立を見る

 

 3限のその時間は特にお腹が減り、メニューが気になる時間でもある。さらにソフト中華麺の日となればテンションが上がることは仕方がない。

(S.KⅡ)



2019年11月19日火曜日

今日のランチ(2019.11.19)

さつま芋ごはん・マグロカツ・小松菜和え・キムチ汁・牛乳・タルト

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 久しぶりのランチレポートです。

今日のメインは、マグロカツです。肉と間違えるほど肉厚のカツです。サクッとした食感は食が進みます。さつま芋ごはんのごま塩の味とさつまいもの甘さ。さらに、キムチ汁の辛さが食を進めます。美味しさが重なると食欲がどんどん増していきます。だから、気をつけなければならないのが食べ過ぎです。量を増やすのではなく、敬和ランチの美味しさをしっかり味わうことで、午後からの活力にしたいと思います。

(S.T)



2019年11月18日月曜日

今日のランチ(2019.11.18)

豚肉ピリ辛丼・ブロッコリーサラダ・ワカメスープ・牛乳・りんごゼリー

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 寒いときには肉を食べる。この単純明快にして宇宙の絶対真理に私たちは今日目覚めた。

 豚肉のピリ辛の丼。完全無欠である。熱さ、美味さ、辛さ。体内は発熱して溶鉱炉となり、魂を震わせ、外気の冷たさとせめぎ合う。皮膚一枚を隔てた内と外で天国と地獄ほどに異なる世界が展開されている。

 宇宙食として最優先に開発すべき食事はこの豚肉ピリ辛丼であり、人類が滅亡した後もメニューを残すため、今後打ちあがるあらゆる探査機にもれなく絵柄付きで金属板にレーザーで刻印するべきである。旅立とう、豚肉ピリ辛丼と共に。そう我々の前には無限の可能性とロマンが広がっているのだ。

(M²)



2019年11月15日金曜日

今日のランチ(2019.11.15)

ごはん(梅びしお)・サケ照焼・きんぴらごぼう・芋煮汁・牛乳・クリームブッセ

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 急に冷え込んで、朝の気温が5度になった。吐く息が白く車のフロントにも露がびっしり着いていた。新潟は紅葉が終わり、落葉と木枯らしの到来である。校内ではクリスマスの準備がすすみ、ロータリーのイルミネーションの支柱が建ち、文化委員会からは賛美歌発表会の課題曲が発表された。今年は258番「まきびとひつじを」である。

 

 先日、山形県出身の職員の方と「芋煮汁」の話になった。川原で大なべに大量の具材を入れ、重機で作る有名な芋煮は今日のメニューと同じ、しょうゆベースの牛肉だが、彼の出身の海岸沿いの地方では味噌ベースの豚肉なのだそうだ。彼曰く「庄内藩と米沢藩ですから」とのこと。なるほど、山形の芋煮といえばこの味と決め付けていた自分が恥ずかしい。

 

 この所変われば品変わる系の話は、敬和では時々盛り上がる話である。全国から生徒の集まる敬和ならではの話だからだ。「どれにしようかな…」のあとに何が続くか? 絆創膏をなんと呼ぶか?という質問は年度初めの授業では盛り上がるテーマである。「サビオ」「バンドエイド」「リバーテープ」「カットバン」「キズバン」etc…皆様のお住まいの地域ではどれだろう?

 

 この出身地域ごとに異なる背景を持った生徒たち、その多様性を大事にしたい。オープンスクールの説明資料作成で、現在の敬和生がどのようなルーツもっているか調べてみた。実に10を優に超える国名があった。互いを尊重し、個性を認め合い、共感、共生、共働が出来る敬和生。芋煮汁を頂きながら、敬和の教育の豊かさはそんな多様性が作り上げているのだ、と改めて思う晩秋である。

(S・K)



2019年11月14日木曜日

今日のランチ(2019.11.14)

ワカメごはん・豚肉生姜焼・野菜ソテー・味噌汁・牛乳・オレンジ

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 ひとりラーメン、ひとり焼肉、ひとり映画…。様々な「ひとり○○」があります。私もいつからか「ひとり○○」をするようになりました。きっかけはわかりませんが、私にとってひとりで行動することのメリットは多くあります。例えばラーメン。ひとりで行くと大抵はカウンターに通されるので、あまり並ぶことがありません。大人になってからは居酒屋にもひとりで行くことがあります。カウンターに座ると店主が話しかけてくれて、サービスしてもらえたりします。ひとり映画は一度しかしたことがありませんが、好きな映画を観ることができるし、好きなものを遠慮することなく飲み食いできます。しかし、ひとりで行っても終わった後に映画の感想を言い合う相手がいないことに気づき、一度しかしたことがありません。

 ひとりで行動すれば、マイペースな私でも人に気を遣うことなく行動できます。急に予定を変えても、行き先を変更しても、帰る時間が遅くなっても。特に、食べるのが遅い私は今まで誰かと食事を共にすることが苦手でした。自分が食べるのが遅いので、当然、相手を待たせてしまいます。さらに、話しながら食べることでより遅くなります。とても楽しい時間ですが、申し訳ないな、という気持ちに駆られてしまいます。敬和のランチでも、生徒に誘われない限り、一人で食べるか先生方と食べるかでした。最近は毎日生徒と食べています。いつの間にか生徒と食べるのが当たり前になりました。何故か違和感なく過ごせています。

 今日も一緒に食べました。毎日違う話をしていますが、必ずランチの話が出ます。今日は「なんか物足りないね」と話をしました。「わかるわかる」と目の前の生徒。私もその生徒も、もっと食べたかったのです。食べ応え抜群の豚肉にシャキシャキと程よく食感の残る玉ねぎ。生姜焼きに対し少し薄味に作られている野菜ソテー。毎日美味しくいただいているランチですが、今日は特に美味しく感じました。きっと、同じ感情を共有できたからだと思います。この感情の共有は一緒に食べていないとできません。違和感なく過ごせている理由のひとつだと思います。

 今日は強く吹く風に冷たさを感じ、肩をすくめる姿が目に入ります。温かいお味噌汁をいただいて、友愛館を出る頃には体も温まりました。午後も頑張れそうです。

(I.Y)



2019年11月13日水曜日

今日のランチ(2019.11.13)

食パン・クリームシチュー・イタリアンサラダ・牛乳・ぶどうゼリー

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 私はある契約を結びました。授業で担当している彼は授業中に眠ってしまったり、なかなか集中できないことがあります。彼はランチ前の授業中に「今日のメニューは何ですか?」と聞いてくるくらいランチを楽しみにしています。私は教室に貼ってある献立を確認し、彼に伝えます。

 彼のねらいは私のデザートです。いつからか彼にデザートをあげるようになりました。ただあげるだけではフェアではないと感じたので、契約を結びました。デザートをあげるから授業をしっかりと受けるという契約です。本来はデザートなしでもがんばってほしいところですが、私もデザートを食べないことで減量をしている感が出ますし、彼がデザートでがんばってくれるなら良い契約だと思います。

 集中力が切れてくると私は彼に「今日もぶどうゼリーあげるからがんばろう。」と言います。すると彼は「よし、がんばろう。」ともうひと踏ん張りしてくれます。

(S.KⅡ)



2019年11月12日火曜日

今日のランチ(2019.11.12)

菜めし・イカフライ・キャベツソテー・豚汁・牛乳・米粉ガトーショコラ

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 生物の授業では植物について勉強中です。植物の茎は放っておくと光の当たる方向へ成長し,のびていきます。あまり,動くイメージのない植物ですが,立派に動いているんですね。この成長の仕方が非常にユニークです。茎に光が当たると,光の側と影の側が生じます。すると,植物ホルモンが茎の影側へ移動して,影側を大きく成長させます。それによって,植物全体としては光の方向へ向かうことになります。光の当たらない影の部分が大きくなることで知らず知らずに明るい光の方向へと導かれることは往往にしてあるのかもしれないなと感じさせられました。

 今日のランチは小論文に四苦八苦している3年生と議論しながらいただきました。メニューは太陽の光をたっぷり浴びて育った葉物たっぷりの菜めしです。敬和ランチの定番だなあとかみ締めます。かなりの頻度で食べているイメージがありましたが,意外にも実は月に1回程度の頻度でした。豚汁もぱくぱくいただき,しっかり暖まって渡り廊下に出ると冬の風が吹いていました。寒空の下で動じない植物を眺めながら,午後もがんばろうと思いました。

(Nm³)



2019年11月11日月曜日

今日のランチ(2019.11.11)

雑穀ごはん・鶏肉香草焼・レタスサラダ・味噌汁・牛乳・みかん

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 谷崎潤一郎の『陰影礼賛』という本の中で、味噌汁は漆の器の中でこそ輝く、白い陶器によそってはならぬと力説してあった。以下、少し引用する。

 

「・・・・・・漆器の器のいいことは、まずその蓋を取って、口に持って行くまでの間、暗い奥深い底の方に、容器の色と殆ど違わない液体が音もなく澱んでいるのを眺めた瞬間の気持ちである。

人は、その椀の中の闇に何があるかを見分けることは出来ないが、汁がゆるやかに動揺するのを手の上に感じ、椀の縁がほんのり汗を掻いているので、そこから湯気が運ぶ匂に依って口に含む前にぼんやり味わいを予覚する。

その瞬間の心持、スープを浅い白ちゃけた皿に入れて出す西洋流に比べて何と云う相違か。それは一種の神秘であり、禅味であると云えなくはない」

 

 文章の美しさ、描写力の高さ。いつもこれを読むと無性に味噌汁を飲みたくなる。漆や金箔、日本家屋の造り、羊羹、和紙などは闇の行灯の光の中でこそ最も美しく、蛍光灯の光の中では魅力半減という話だ。確かに今日私は味噌汁を飲む際、器の内側に広がる朱とそこに沈む葱や厚揚げに心躍らせ、それを持った際の重さと湯気に味を「予覚」した。日本の夜の美しさ、そこに生まれた文化に想いを馳せる、そんな秋ももう十分に深まっている。

(M²)



2019年11月9日土曜日

今日のランチ(2019.11.9) ※オープンスクールランチ

ロールパン・ビーフシチュー・ツナサラダ・牛乳・手作りババロアベリーソース

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 本日のオープンスクールにたくさんの方々が来て下さいました。皆さん、このランチも堪能していただけたことと思います。ビーフシチュー、いつもの事ながら美味しかった。ロールパンですくって最後まできれいに食べていた中学生を見て、調理員さんはじめ私たちの歓迎の気持ちが伝わったようで何だか胸にグッときました。

 敬和学園への入学について、どうか前向きにご検討いただけたらと思います。皆さまと一緒に、また敬和の美味しいランチ、頂けたらと思います。本日はたくさんのご来場、ありがとうございました。またお会いしましょう!

(Y.A)



2019年11月8日金曜日

今日のランチ(2019.11.8)

五目チャーハン・ワンタンスープ・牛乳・スイートポテト

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 母がくも膜下出血で倒れて1ヶ月が経った。救急車で搬送され、病院で血管に出来た瘤を塞ぐ緊急手術をした。主治医からは1/3は2週間以内に亡くなり、1/3は何らかの後遺症が残り、1/3が完治する、そういう病気です。といわれ、悄然と肩を落とす父の背中が悲しかった。

 

 現在はリハビリ病棟に移り、機能回復の訓練を受けている。食事も自分で取ることができるようになったが、移動、入浴などは介助無しではできない。曖昧だった記憶がつながり、会話も普通に戻り始め喜んでいたが、倒れた直後の記憶が無いため自分がなぜここにいるのかが理解できない。

 

 自分の足で歩くことが出来る、安心して眠ることが出来る。食事を美味しくいただくことが出来る。病に倒れた母を見ていると、当たり前の毎日がどれほど幸せであるかが分かる。「早く家に帰れるように、リハビリ頑張ろうね」前向きの言葉をかけ励ます日々が続く。

 

 当たり前の感謝を忘れると、持たないものばかりに目が行く。「欲」である。もっと欲しい、あの人が持っているのに自分にないのは不公平だ。私もそんな現代の病に罹りはじめていたのだろう。母の看護と今日のワンタンスープが気付かせてくれる。人にとって最大の不幸とは、今の自分がどれほど幸せか気付けないことである。

 (S・K)



2019年11月7日木曜日

今日のランチ(2019.11.7)

ソフト中華麺(麻婆ソース)・かに玉・中華和え・牛乳・フルーツゼリー

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 前期に続き、後期も教育実習生が実習中です。今日は研究授業で、明日で最終日だそうです。皆さんは実習生とお話できたでしょうか。実習生を見て、去年の自分を見ているようなので「頑張れ…!」の気持ちでいっぱいです。

 

 服装のせいなのか、化粧もあまりしていないせいなのか、私は生徒から実年齢より上に見られがちですが、実習生の1つ上です。着慣れないスーツを着て先生方に混ざって実習させてもらっていた去年が懐かしく感じます。

 実習先は中学校でした。初日、とても緊張したことを覚えています。教務室での自己紹介を兼ねた挨拶のとき、初めて学年・クラスの中に入っていったとき、保健室でいろいろな症状を訴えてくる生徒の対応、研究授業や掲示物の作成。盛りだくさんで、あっという間の3週間でした。懐かしい先生との再会があったり、素敵な指導担当の先生との出会いがあったり、実習は大変でしたが、とても良い経験になりました。今でも指導担当をしていただいた先生とは繋がりがあり、実家に帰るときには中学校にも寄ってお話をします。自分も教員として働き始めた今、先輩と後輩の関係になりました。原点に戻れる場所として訪れることができ、実習先での出会いにとても感謝しています。

 

 当たり前のように美味しいランチが出てくる敬和ですが、そのために栄養バランスを考えてメニューをたててくれたり、調理員さんのちょっとした言葉がけに元気をもらえたり、贅沢だなあ、と感じます。ランチからも調理員さんからも元気をもらえる、そんな敬和のランチ、今日も美味しくいただきました。ご馳走さまでした。

(I.Y)



今日のランチ(2019.11.6)

ハヤシライス・生野菜サラダ・コンソメスープ・牛乳・ヨーグルト

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 11月になりました。

 この季節、3年生は受験という人生の岐路に立つ時期です。それと同時に1,2年生も自分の将来を考えながら来年度の授業の選択となります。今日は選択科目の説明と選択の仕方を聞く進路・カリキュラムデーです。

 敬和学園では、2年生の授業の半分、3年生は3分の2程度が選択授業となります。選択は自由に出来るのですが、教科によってはいくつかの縛りがも・・・。その縛りについて説明はあるのですが、しっかり聞かずにあとで間違いに気付く人もしばしば。わからなければ担任の先生や教科担当の先生に聞けば良いのにと毎年思ってしまいます。

 自分の将来にしっかり生かせる選択、これは一つの戦かもしれない!? その戦の前に、ハラが減ってはイクサは出来ぬ! そうです!ランチです。

 

 今日のランチは「ハヤシライス」。

 この料理の名前は、ハッシュドビーフという名前が変化した説、ハヤシさんという人が初めて作った説、たくさんの説を持ちつつも今はこの名前。

 この料理を作り出してくれた多くの先人への尊敬の思いと、今ここでおいしい料理を作って下さった方々への感謝の思いを持って、お礼を言いたいと思います。

 

 今日もランチ、ごちそうさまでした。

 

(さいえんす・ふぃくしょん)



2019年11月5日火曜日

今日のランチ(2019.11.5)

ごはん(ふりかけ)・サーモン塩焼・ひじき煮・坦々スープ・牛乳・ミニ鯛焼

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 寒くなってきて,ついつい長風呂をしてしまいます。ふと手を見ると指がふやけています。そんなとき、自然界が私をより自然なものに変えようとしているなと感じてしまいます。人間の体は水に比べて極めて濃度が高いです。自然は濃度の高いものと低いものが混在することを嫌います。体の濃度を少しでも下げようと、水が入り込んで指がぶよぶよになります。自然はアンバランスをバランスへと解消する力を持っています。私たちの生体も自然からするとかなり不自然なので、何もしなければすぐさま土へと帰らされてしまいます。しかし、その大いなる力に刃向かう唯一の方法を私たちは知っています。それは「おいしいランチを食べる」ということです。今日も,外から食物を取り込んでエネルギーに変えて、自然の力に抗っていきたいと思います。美味しいランチをいただけることに感謝です。

 今日のありがたいランチは、サーモン塩焼にミニ鯛焼です。魚魚しいランチメニューに興奮します。最近,ニュースで触れられる野生の熊のこともチラッと思い浮かべて,サーモンに野生的にかぶりつきました。おいしかったです。午後からも頑張りましょう。みなさん,湯冷めにはくれぐれもお気をつけください。

(Nm³)



2019年11月1日金曜日

今日のランチ(2019.11.1)

ごはん(ふりかけ)・サバ照焼・茎ワカメサラダ・豆乳スープ・牛乳・ミニワッフル

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 霜月である。ランチのサバが美味しい。3年生が進路の追い込みの時期である。面接の練習、提出書類の確認などのため、連日教務室にやってくる。敬和の教務室は入口付近に大きな机を配置して、簡易な相談や、書類の確認などを行うのだが、中にはその机で書類を書く兵(つわもの)もいる。自分の高校時代、教務室は出来ることなら行きたくない場所だった。敬和生の度胸と先生方の寛容さの証左なのだろう。

 

 先日、その大机で志望理由書を書いていた生徒から、通りすがりにこんな質問を受けた。「先生は何になりたいですか?」「ん?」と思いこう聞き返した。「何になりたかったか?じゃ無くて?」「はい。志望理由を書いているのですが、先生の意見を参考にしたくて。今の気持ちを聞きたいのです。」なるほど、と思いながら、はたと返事に困ってしまった。

 

 何になりたかったか、はすぐ思い出せる。小学校の時は電車の運転手、中学校では船乗り、高校では物書きになりたかった。大学を出て教員となり、早30年。今、何になりたいか?ということはついぞ考えていなかったと気が付いた。年老いた親の長寿や子どもの健康、生徒の成長を願うことはあっても、自らが「どうなりたいか?」と問う姿勢を、いつしか忘れていたようである。

 

 教師は生徒に夢を語れなくなったら終わり、という言葉を先輩の先生から伺ったことがある。部活動で全国優勝を成し遂げたその先生は、普段持ち歩くノートの表紙に墨蹟も鮮やかに「夢」とお書きになっていた。人はいくつになっても勉強、学ぶことをやめたら教えることもやめねばならない。「何になりたいですか?」彼女の一言が、錆びついたエンジンに油をさしてくれたようである。

(S・K)