2019年11月22日金曜日

今日のランチ(2019.11.22)

ごはん(しそひじき)・五目厚焼玉子・ほうれん草煮浸し・味噌汁・牛乳・みかん

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 生徒指導を長らく担当している。そろそろ体もガタがきて、若い者に引き継ぎたいのだが、様々なしがらみで急には変わることが出来ないらしい。昔は、若さゆえのイケイケどんどんの指導をしていたが、失敗も少なくない。幸い、理解のある保護者の皆様と、物分りの良い生徒、献身的な同僚に恵まれ、なんとかここまでやってこれたと思っている。

 

 だが、これからの先行きには不安を覚えている。高度情報化社会、急激な国際化、新自由主義と政治が教育へ介入してくる恐怖。理非を持って話が出来ない人たちが増え、目の前の生徒が、学びから逃避するのを止められないでいる現実。工業製品を作るような教育に傷つき、不良品扱いされた生徒の傷をどこまで癒せるか。不安と悩みは深い。

 

 先日、山形県のキリスト教学校に個人的に数名の仲間と伺った。生徒が牛を豚を鶏を飼い、野菜を育て、教師と共に作った窯でくるみの入ったパンを生徒が焼いている。全寮制ながら、自ら逃げ出す生徒はいないそうである。図書館で一人、教室で一人、生徒がてんでばらばらに各々の活動に勤しんでいる。「点呼は何時ですか?」という問に帰ってきた答えに驚いた。「点呼はないですねぇ」

 

 ご案内頂いた礼拝堂の正面に十字架は無く、代わりに「畏神不恐人(神を畏れて人を畏れず)」と書かれた小さな額が掛けてあった。小さな額から大きな声で「オマエは何を畏れるのか」と問われた気がする。キリスト教学校にいながら、そのことを忘れ、不安・恐れを抱いていたのである。どこに立つべきか、自らを戒めた訪問であった。

(S・K)

 

「主を畏れることは知恵の初め」(箴言 1章7節)