バターロール・クリームシチュー・野菜サラダ・牛乳・マスカットゼリー
進化生物学者のリチャード・ドーキンスは文化の伝播を“ミーム“という概念で示した。
わかりやすく言えば、「考え方や情報はヒトの脳から脳へ伝達され、広まっていく」という考え方だ。
文化は感染する、という方がわかりよいかもしれない。習慣やファッションが病気の感染のようにどんどん広がっていくのがそれにあたる。
食事の場をどう過ごすか。
何を美味しいと思うか。
食事とはいったいなにか。
敬和は食事に関する「大切ないろいろ」をランチを通して、日々、生徒に伝えていると思う。
・誰かとシェアしたい感動があるときはみんなで感想を語り合いながら食べると楽しい。
・同席の人を不快にしてはならない。
・会話が盛り上がっても周囲のテーブルに配慮を忘れてはならない。
・ときにはメンバーを変えても食べるのも新鮮。
・落ち着いて食べたいときは一人で食べるといい、またそれを阻止する権利は誰にもない。
・時にはほかの人の食べ方を観察し、そして自分の食べ方が美しいかどうか、客観視する。特に箸の持ち方とか姿勢とか音とか。
・ハンバーグは手ごねが美味しい。
・メニューは、すべてで1つを構成しているので、何かを欠いては効果が低下する。
・毎日、野菜が出るのは野菜嫌いへの嫌がらせではなく、野菜が必要だから。そのことに早く気付いて挑戦すべきである。
・デザートは必要。しかし食事の最後に「少し」食べるのがマナー。
・食べ物で遊ぶことは、周囲から軽蔑される「してはいけない」行為。
・割り込みは、周囲を軽んじ、尊重していない「してはいけない」行為。
・お膳は自分で片付ける。
・大量に作ったカレーをみんなで食べると美味しい。 (あ。今日はシチューだった。)
・献立を考え、手間をかけて作ってくれた人に感謝すべき。だって自分じゃ出来ないし。
・あったかいものはあったかいうちに、冷たいものは冷たいうちに食べるのが美味しい。
・好きなことでも節制が必要。欲望のままの食べすぎは肥満のもと。
・せっかくのメニューも慌ただしく食べるとおいしさが半減。
・食事はみーんなで食べるとなんか美味しい。
3年かけて敬和がランチで伝えることはミームとなって、敬和生から、また、誰かに伝わっていく。
(M.I)