2020年7月6日月曜日

今日のランチ(2020.7.6)

ごはん(ふりかけ)・サバ西京焼・ほうれん草おひたし・味噌野菜スープ・牛乳・シュークリーム

0706

 

 

 友人のジャンが消息を絶ったのはもう一か月も前のこと。彼は消える前に熱心に日本の料理を調べていた。そしてその奥深さに興奮してまくし立てたものだ。

 「日本の食はamazingだ。特にMISOってやつはすごいぞ。僕はこいつの秘密を暴く」

 そして彼は消えた。大家の許可を得て家に入るときれいに整理された部屋の真ん中のテーブルには一枚のジャンの手書きのメモが残されていた。

 「MISO YASAI SOUP」

 それが最後のメッセージだった。

 ちょうど大学が休みに入ったこともあり、私は観光を兼ねて日本へ飛んだ。

 空港につき、道行く人々にメモを見せるも手掛かりがない。すると、仙人のような風貌をした老人が紙をみて、にやりと笑った。

 「おぬし、奴を探しておるな。北へ行くがいい。地図をやろう」

 レンタカーで飛ばしていると後ろから何台もの車が迫ってきた。熾烈なカーチェイスが始まり、銃撃を受ける。日本って銃は合法だっけ、と考えつつ、避けきれなかった弾丸がタイヤに命中したためカーブを曲がり切れなかった車は崖下の森に転落した。

 運よく軽症で済んだ私は、車を捨て、追っ手に見つからないうちに山の深い森の中を進む。もうすぐ、目的地のはずだ。すると突如、神殿のようなものが現れた。石造りの古いアンコールワットのような建築。こんなものが日本にあるのか。神殿の周囲には槍を持った番兵たち。神殿の上部にはあの「MISO YASAI SOUP」の文字が。

 ふと神殿最上部の玉座に座る存在に気付いた。それは王冠を被ったジャンだった。

 「ジャン、君は一体なにをしているんだ」

 するとジャンは威厳に満ちた微笑みをたたえて言葉を放った。

 「控えよ。我こそがMISO YASAI SOUPの王である。皆の者、この男を取り押さえ、SOUPを飲ませるのだ。そうすればお前もMISOの真理に目覚め、仲間になるだろう」

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