豚キムチ丼・中華スープ・牛乳・アセロラヨーグルト
海からの涼やかな風が、ランチホールで豚キムチ丼を頂く生徒の間を吹き抜けるようになった。日が暮れるとチャペル前ロータリー周辺の植え込みから、虫たちの鳴き声が響く。「秋澄む」の言葉通り、空気が澄んで空が高く感じられる。敬和は着実に秋の訪れを迎えたようだ。
各学年とも修養会の準備のため、実行委員を中心に忙しさが増してきた。それぞれの学年とも、今年は講師をお招きし、現代社会の諸問題についての見識を広げながら、自らの問題として捉えることができるように、グループ討議や分団での取組が予定されている。
普段の仲間との話し合いではなく、指定されたグループや班で行動することに抵抗のある生徒も多い。しかし、未知との出会いこそ、小さな器を変えるチャンスだ。新しい視点、価値観、解決策を見つけ出した時の喜びの大きさに早く気付いてほしいと願っている。
「あっちぇ~。」と大声で廊下を闊歩する男子生徒。身だしなみもだらしなくなりがちだ。こちらも「ほら、シャツの裾が出ているぞ!」と注意する。お互いが少しイラっとしたその時、渡り廊下にいた女子生徒がつぶやいた。「あっ、秋のにおい。」敬和生の感性と表現は、いつも新しい気付きを与えてくれる。
(S・K)