2016年2月26日金曜日

今日のランチ(2016.2.26)

ホワイトカレー・野菜サラダ・玉子スープ・牛乳・ヨーグルト

0226

 

「…この世の常識は、覆されるために存在する。」

これはある賢者の言葉だ。

 

 私たちは、いつも自分の狭い枠の中で物事を判断し、決めつけてしまう。自らの眼球が確保できる視野は、広くても前方60度程しかないのに、自分の横や後ろにもっと広い世界が存在している事を認めることができない頑固さの中で生きている。

 

 そんな弱さを抱える私たちに、今日のメニューは意識の変革を強く求めてくる。

 今日は「カレー」だ。みんなが大好きな「カレー」。もはや日本の国民食と呼んでも遜色が無い、もうそこには付け入る隙が微塵も残されていないような「カレー」に対して、今日のメニューは敢えて挑戦状を叩きつける。黄色いはずの「カレー」が「白い」のだ!!

 

 「ホワイトカレー」と記された献立表を見た瞬間、私の頭の上に「?」マークが3つぐらい浮かんだ。と同時に、多くの疑問が私の中に渦巻いた。「なぜだ?」「カレー粉の黄色はどこに?」「味は?」「そもそもそれはカレーと呼んでいいのか!?」と本質論まで飛び出してくる始末だ。

 しかし、それを一口味わった瞬間!! 私の頭の上の「?」マークは「!!」マークに変化した。それは確かにカレーだ!! しかも、いつもよりマイルドな辛さで優しい味わいが口の中に広がる…。

 

 …お皿の中のホワイトカレーがなくなる頃、私の中の「カレー=黄色」という常識は完全に打ち砕かれていた。なるほど、常識を覆す所に新しい世界が広がっているのだ。帰り際、食後の感謝を告げたその時に、栄養士さんの瞳の奥にさらに広い世界を感じた午後であった…。

(N.M)