冷やしうどん・ミニおこわ・牛乳・デザート
豪雨で被災された皆様にお見舞い申し上げますと共に、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。
先日、立て続けに男子卒業生3名が来校した。一人目は今春卒業し、地元の工場に就職し3交代勤務を頑張っている。「同期入社がすでに2人やめた。新人研修でもふにゃふにゃしていたので何だと思った。お金を稼ぐことを甘く考えている。」と現役のときには考えられないくらい立派なことを言った。
もう一人は、祖父から譲り受けた釣り船で船長デビューした。在校中に人命救助で海保に表彰されたというと、ご存じの方もいらっしゃるかもしれない。こちらは「コロナで客足が伸びず、自分で釣りに出て釣果で油代を維持している。必死ですよ。」とこちらも日焼けして引き締まった表情で言った。
最後の一人は、関東の大学卒業後新潟に戻り農業法人に就職した男だ。例年この時期、朝採りのトウモロコシをもってきてくれる。河川敷での作業に「ここ数日の雨で大変じゃないか?」問うと「先生、阿賀野川の源流は福島ですよ。福島県が豪雨でない限り大丈夫です。今年は甘いですよ。」と太い声で答えた。
敬和の3年間で人格教育をするには時間が足りないと常々思っていた。しかし、人間の成長には社会の存在が必要だということを、3人を見て改めて気づかされる。上司、同僚、お客さん、地域そして家庭。思うに高校は、家庭と幼保・少・中で築かれた人格形成の基礎の上に、補足的な役割を果たすことしかできない。私たちの力で…などと思うのは、驕りの極みなのだ。
(S・K)