筍ごはん・豚肉生姜焼・野菜ソテー・味噌汁・牛乳・グレープゼリー
今日のランチメイトは2年生の男子3人。
「先生、俺、いくら食っても太んないんだよ。朝も、とろろソバ食って、その後で飯食って、パン食ったんだけど。」一人が言う。
そいつはひょろーっと背が高く、ものすごく痩せている。
「お前さあ、腹んなかに虫でも飼ってんじゃねえの。お前の食うもんは、みんなそいつの栄養になってんだよ。」
「でもさあ、俺、もっとガタイ良くなりたいんだよね。」
「お前の親父も痩せてんのか?」
「いや、190センチで100キロだよ。」
「お前の親父はプロレスラーか?大丈夫、20歳超えたら太りだすから心配すんな。それより、お前、生姜焼き食わねえの?」
「俺、豚、食えないんだ。」
「なんだ。じゃあ、お前の生姜焼き、よこせ。」
俺はその生徒の生姜焼きを奪う。
「先生、普通、そう来ます?」別の生徒がツッコミを入れる。
俺はその生徒の気が変わらないうちにと、生姜焼きにかぶりつく。
その生徒はタケノコご飯だけをむしゃむしゃ食べる。
こんなうまいもん、どうして食えないんだろ?と俺は思う。
ふと我に返る。
俺、こんな風に高校生とフツーにしゃべってるけど、もうじき孫が生まれるんだよな…
もうちょっと大人になんないとな。
(T.H)