ひじきごはん・鶏肉から揚げ・キャベツサラダ・味噌汁・牛乳・プリン
から揚げのランチレポートを、今まで何回私は書いたのだろう。あるときはから揚げを山に見立て、あるときは宇宙人に記憶を奪われた男の話を書き、またあるときは夏目漱石の夢十夜風に書いてみたりした。
から揚げは定期的に私の目の前に現れ、越えるべき壁として立ちはだかり、あるいは新たな境地へ連れて行ってくれる戦友であった。そう、から揚げは私の人生の一部である。これだけのインスピレーションを与えてくれる料理はなかなか無い。
今日のから揚げはひじきごはんとの組み合わせ。これは新しい黄金比であると直感した。から揚げのジューシーさとひじきの甘さが絶妙に組み合わさり、そこに味噌汁と来れば、これはもう無敵。魔のトライアングルの完成である。バミューダに沈む船たちのように、私の心もから揚げの引力に引き込まれ、深く深く潜っていく。底に何があるのか、誰も知らない。
春の陽光美しく、いよいよ桜も咲き始める。新潟にも、春が来た。
(M2)