2019年2月19日火曜日

今日のランチ(2019.2.19)

食パン・チキンバジル焼・キャベツソテー・クリームスープ・牛乳・オレンジ

 0219

 

 先週の13日(水)に自宅に帰ると、娘がキッチンと居間のテーブルを占領していた。翌日14日のイベントへ向けて「友チョコ」なるものを大量に作成していたからである。板チョコだけで10数枚、泡だて器、流し込むカップ、飛び散る粉……。親父の遅い夕食は、テーブルの隅で小さくなって頂くこととなった。

 

 オーブンで焼き上げる隙間時間を使い、友達とSNSで進捗具合を報告しあう。友達が次々にアップする完成品の写真に「いいね」を送りながら、「あといくつ焼かねばならん」と奮闘していた姿は、ほほえましくも、睡眠時間を削ってまですることなのかと心配でもあった。

 

 翌日、大きな袋に完成品を詰め込んで登校し、その袋にはいただいた「友チョコ」を大量に詰め込んで帰ってきた。これは誰ちゃんの手作り、こっちは誰それのお勧め既製品という説明を笑って聞きながら、ふと原始時代の物々交換のようだなと思った。

 

 自分のものと相手のものを交換する。そのときこっちが高いとか安いとかよりも、お互いがその品に満足するかが大事である。互いの気持が通えば交換は成立する。そう考えると、昭和の時代に告白のイベントだったものは、仲間とのつながりやコミュニケーションを補完する物々交換に変容を遂げていた。

 

 

 2月入試で14日がお休みだった敬和でも、翌15日から今週にかけて似たような風景が見られた。社会が大きく変貌するこの時代、彼らは何を大事にすべきか、本能で感じ取っているように見える。彼らの目には共生、共働、共育の姿が見えているのかもしれない。食パンに挟んだチキンバジル焼をほおばりながら、柔らかな新しい風を感じている。

(S・K)