中華丼・春雨サラダ・ワカメスープ・牛乳・杏仁豆腐
春が来た。
3月は別れの季節だ。
この3月で、敬和学園で18年間勤めたAが退職する。
Aは俺のランチメイトであり、一緒に学年を組んだ仲間であり、教え子でもあった。
暑苦しい男だった。
一緒に学年を組んだときは、何度も生徒について熱く語り、号泣していたっけ。
聖書の授業で、「イエス・キリストはわたしたちの罪のために十字架で死なれたんや!」と叫ぶなり男泣きに暮れた話も有名。
Aの涙ほど暑苦しいものはなかった。
Aは卓球が苦手だと自分で言っていたが、その理由は、「力が入りすぎて、玉が全部アウッとしてしまうんですわ!。
このランチレポートも、金曜日担当だったけど、「今日のランチホールには負けられない戦いが待っている!」的な暑苦しい文章はおなじみだよね。
Aの文章の特徴は、「!」マークが多いことで、あるとき数えてみたら、A4紙に36個の「!」があった。
冬でも氷をたっぷり入れたアイスコーヒーをがぶ飲みしていた。
体温を冷やすためなのだろう。
とにかく暑苦しい男だった。
今日のランチは中華丼。
「今日、俺、うずらの卵が1個しか入っていなかったよ」とAに言うと、
「わたしはね!もともと6個入っていたところに、調理員さんが2個足してくれたんですよ、がはは!!!」と笑った。
やっぱ暑苦しい。
憎らしいけどかわいらしいAがいなくなる。
寂しくなるな。
今年の春はいつもより少しだけ寒々しく感じる敬和学園です。
(T.H)