中華丼・ワカメスープ・牛乳・フルーツヨーグルト
記録的な暖冬で年が明けたが、ようやく冬らしい寒さが列島を覆い始めた。暖かければ異常だと心配し、寒くなれば寒いで口から文句がこぼれてしまう…何とも身勝手な自分に、新年早々反省しきりであるが、そんな寒さの中で嬉しいメニューが今日の『中華丼』だ。ご飯の上に熱々の八宝菜を載せた中華料理の定番メニューの1つで、生姜の効いたあんかけの中に、豚肉と白菜、鮮やかなニンジンやサヤエンドウが彩りを加えている。噛むとじゅわっとだしが溢れる椎茸がこれまた絶品で、入っているうずらの卵の数まで話題に事欠かない。
調べてみると、実はこの中華丼、日本で生まれたという説があるそうだ。昭和の初め頃、汁掛け飯など御飯におかずを載せて食べる事が流行していた東京で、中華料理店の調理人が賄い飯として作ったものが広がり中華丼となった…というものらしい。
学生時代に様々な料理店でアルバイトをしたことがあるが、どの料理店でもお客様に最高の一品を用意するため、キッチンの中は多忙を極めていた。特に中華料理の場合は豊富な食材に加え、加えられる熱も高く、その国民性も相まって勢いに満ちた厨房だった事だろう。そんな中、ほっと一息つくお昼休憩の時間に、一杯の中華丼が従業員のお腹と心を満たした…。
年が改まったが昨年に引き続いてテロや核兵器など、きな臭いニュースが新聞やTVを賑わせており、新しい年に希望を抱く事が難しい時代に私たちは生きている。しかし、そのような時だからこそ、心癒される一杯の中華丼、ここに喜びを見出しながら共に歩みを進めていきたいと願う。
(N・M)